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法人破産にかかる弁護士報酬の相場は?

2026/05/01(金)

法人破産にかかる弁護士報酬の相場は?その他の費用と併せて解説

法人破産を検討する際、多くの経営者が直面するのが「どの程度の費用がかかるのか」という問題です。破産手続は弁護士に依頼するのがほとんどですが、費用面では弁護士報酬に加えて裁判所に納める費用や各種の実費も発生し、その総額は事案によって大きく異なります。資金繰りが厳しい状況では、費用の全体像を正確に把握することが重要です。本記事では、法人破産にかかる費用の内訳と相場について解説していきます。
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法人破産にかかる費用

法人破産にかかる費用は、①裁判所に支払う費用(裁判所予納金に破産管財人への引継予納金)、②弁護士報酬、そして、③その他の実費の3つに大別されます。

裁判所予納金(裁判所に支払う手数料:2万円~3万円程度)

破産手続開始の申立てを行う際には、収入印紙代等の手数料が必要です。法人破産の場合、通常は収入印紙代自体は1,000円程度と比較的少額ですが、これに加えて4,000円程度の郵便切手(予納郵券)代、1万3,000円〜1万7,000円程度の官報公告費用を裁判所に納める必要があり、合計で2万円~3万円程度かかるのが一般的です。これらは、裁判所の事務連絡等の手続きに使用されます。

引継予納金(破産管財人に引継ぐ手数料:20万円~300万円程度)

引継予納金とは、破産手続を進めるために裁判所に予め納める費用で、主に破産管財人の報酬や手続費用に充てられます。法人破産の場合、必ず管財事件(管財人を必要とする事件)となるため、この予納金が最も大きな負担となります。具体的な金額は事案の規模や複雑さによって異なりますが、後述するように最低20万円から、複雑な案件では数百万円に及ぶこともあります。

弁護士報酬

法人破産を弁護士に依頼する場合にかかる費用です。報酬体系は依頼する法律事務所によって異なりますが、実際には着手金一括型が多く、事案の規模や債務額、債権者数、従業員数等によって金額が変動します。弁護士報酬については、次章で詳しく説明します。

その他実費

その他、以下のような実費が発生します。
  • 登記簿謄本や各種証明書の取得費用
  • 財産の評価費用
  • 従業員解雇に伴う費用(解雇予告手当等)
  • 倉庫保管費、運搬費
  • 会計資料の整理費用
  • 公告費用(官報公告)
これらは個別事情によって変動し、数千円から数万円、規模が大きい場合には数十万円程度かかる場合があります。
電話相談はできませんので、渋谷の事務所にご来所下さい。

法人破産にかかる弁護士報酬の相場

法人破産の弁護士報酬は、個人の自己破産に比べて高額になる傾向があります。一般的な相場は、おおむね債務額に比例して金額が大きくなります。
法人の規模等弁護士報酬の相場法人の規模/案件の複雑性の目安
小規模50万円~150万円・債務額数千万円程度
・債権者数が10社未満/対応が難航する可能性が低い
中規模150万円~300万円・債務額数億円程度
・債権者数20社~100社程度
・債権回収や不動産等の財産の処分がある
・従業員対応が必要となる
大規模/複雑な案件300万円以上・債務額数億円~10億円以上
・不動産が多数ある/種類が多い
・従業員数が多い
・訴訟が継続している
・労使紛争が存在する
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裁判所に納める引継予納金の金額

引継予納金は法人破産における最大のコスト要素の1つです。裁判所ごとに運用は異なりますが、案件の規模や内容に応じて変動します。

引継予納金の目安

引継予納金は、例えば東京地裁の場合、最低限20万円として運用されています。もっとも、①不動産や在庫等の動産などの換価すべき財産がある、②債権者が100社を優に超え多数に上る、③債権者間の調整が難航する可能性が高い、④破産会社に対して訴訟が係属している、⑤債権回収の必要がある、⑥残業代の未払い等で労使紛争が起こっているなど管財人の業務として負荷がかかる場合には、事案によっては数百万円必要とされる場合もあります。

一括納付か分割納付か

この引継予納金は、原則として手続開始時に一括して納付する必要があります。もっとも、事案によっては、分割納付や債権回収や財産の換価見込みがあれば、そこから充当してもらうように上申する場合もあります。どちらにしろ、法人破産を検討する際には、弁護士報酬と併せてこの引継予納金の準備が大きなポイントとなるため、早期に弁護士等の専門家に相談して具体的な金額や準備の見通しを立てることが重要です。
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法人破産は弁護士に依頼したほうが良い3つの理由

法人破産手続は法的・実務的に非常に複雑であるため、弁護士への依頼が強く推奨されます。弁護士に依頼したほうが良い主な理由として、以下の3つが挙げられます。

手続を適正かつ円滑に進めることができる

法人破産では、申立書類の作成、財産状況の整理、裁判所とのやり取り等、専門知識を必要とする作業が必要となります。内容に不備があると、手続が遅れたり、最悪の場合は申立てが却下されてしまう可能性もあります。弁護士に依頼することで、法的要件を満たした適切な申立てが可能となり、スムーズに手続を進めることができます。

債権者対応の負担を軽減できる

資金繰りが悪化すると、債権者からの督促や問い合わせが集中し、経営者に大きな精神的負担がかかります。弁護士に破産手続を依頼すると、即時に債権者全員に対して受任通知が送付されます。これにより、債権者からの督促が原則として止まります(同時に個人破産を申し立てる場合は、貸金業法により督促が禁止されます)。以後の対応は弁護士に一元化されるため、債権者対応を気にせずに手続準備に専念できるようになります。

経営者個人の法的リスクを低減できる

破産前後の対応を誤ると、偏頗弁済(特定の債権者だけに支払う行為)その他破産法に抵触する不適切な財産処分として問題視され、経営者個人の責任が問われる可能性があります。弁護士の助言に従って適切に行動することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
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弁護士報酬を準備できない場合の対処法

法人破産を検討しているものの、費用の準備が困難な場合でも、いくつかの対応策があります。状況に応じて適切な手段を選ぶことが重要です。

分割払いの相談

法人破産を取り扱う多くの法律事務所では、資金繰りが厳しい依頼者の事情を踏まえて、一定期間での分割払いに応じています。例えば受任時に一部を支払い、残額を数ヵ月かけて支払うといった方法です。早めに相談することで、柔軟な対応を受けられる可能性が高まります。

資産の適正な換価による資金確保

在庫や設備、車両、不動産等を売却して弁護士報酬に充てるという方法もあります。ただし、弁護士報酬に充当する目的であっても、破産申立て後に売却額や売却対象が問題視される可能性があります。廉価売買等は破産管財人から後で指摘を受け、破産財団に対して補填するように求められることもあります。必ず事前に弁護士に相談した上で進める必要があるでしょう。

関係者からの資金援助

現実的な手段としてもう1つ挙げられるのが、代表者個人や関係者からの資金援助や借入による費用調達です。親族や関係会社から一時的に資金を借り入れて弁護士報酬や裁判所費用に充てるケースは少なくありません。この方法をとる場合、法人と個人の資金の区別や契約内容を明確にしておくことが重要です。

早期相談による費用圧縮

早期に弁護士に相談すること自体が、費用軽減につながる点も見逃せません。経営悪化が深刻化する前に対応すれば、債権者数や未処理案件の増加を防げるため、結果として弁護士報酬や予納金の金額が抑えられる可能性があります。

破産以外の選択肢を検討できる場合もある

また、ケースによっては、事業譲渡や私的整理等、破産以外の選択肢を検討することで、費用負担を軽減できる場合もあります。すべてのケースで破産が最適であるとは限らないため、弁護士と相談した上で選択肢を検討することが重要です。
このように、費用の準備が難しい場合でも、とりうる手段は複数あります。重要なのは、資金が尽きてからではなく、余力がある段階で早めに相談することです。これにより、選択肢の幅が広がり、結果的に最も負担の少ない形で問題解決を図ることが可能になります。
電話相談はできませんので、渋谷の事務所にご来所下さい。

まとめ

法人破産にかかる費用は、裁判所費用(手数料・予納金)、弁護士報酬及びその他の実費から構成され、総額では数十万円から数百万円に及ぶことが一般的です。特に裁判所予納金と弁護士報酬が大きな割合を占め、法人の規模や破産のために必要な業務量により金額が異なります。法人破産は専門的判断が不可欠であるため、適切に進めることで経営者の責任リスクを軽減し、円滑な清算が可能になります。費用面に不安がある場合でも、分割払いや早期相談等の手段を活用することで対応できる場合が多くあります。弁護士報酬や裁判所費用の問題も含めて、早期に弁護士に相談することが大切です。

 

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