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お役立ちコラム

遺言のお役立ちコラム
自筆証書遺言書の作成方法や手続きの流れ、必要書類などを解説

2024/07/13(土)

はじめに

自筆証書遺言書の書き方には決まりがあり、いくつかの要件を満たす必要があります。要件を満たさないとせっかく書いたのに遺言が無効になってしまいます。自筆証書遺言を作成するために必要な要件について説明します。

自筆証書遺言書の作成方法

自筆証書遺言書の要件

民法で定められた自筆証書遺言書の要件は下記のとおりです。
(1)遺言者本人が、遺言書の本文の全てを自書する。
(2)日付は、遺言書を作成した年月日を具体的に記載する。
(3)遺言者が署名押印する。
   押印は認印でも問題ありません。
以下、具体的に書き方を説明します。

自筆証書遺言書の書き方

  1. 様式は自由です。横書きでも縦書きでもかまいません。用紙や筆記具も自由ですが、ボールペンなど消しゴムで消せないもので書いて下さい。
  2. 全文を自分の手で書いて下さい。パソコンなどを使って作成することはできませんし、添え手も避けて下さい。

    ・添え手の判例
    判例(最判昭和62年10月8日)では、(1)遺言者が証書作成時に自書能力を有し、(2)他人の添え手が、単に始筆若しくは改行にあたり若しくは字の間配りや行間を整えるため遺言者の手を用紙の正しい位置に導くにとどまるか、又は遺言者の手の動きが遺言者の望みにまかされており、遺言者は添え手をした他人から単に筆記を容易にするための支えを借りただけであり、かつ、(3)添え手が右のような態様のものにとどまること、すなわち添え手をした他人の意思が介入した形跡がないことが、筆跡のうえで判定できる場合に民法968条1項の「自書」の要件を満たし、添え手をした遺言は有効となると判断しております。

    遺言者の手の震えがひどかったため、遺言者の妻が添え手をしたうえで、遺言者が自筆証書遺言を作成したという事案で、最高裁判所は、便箋4枚に概ね整った文字で本文が22行にわたって整然と書かれていた点に着目し、遺言者の筆記能力を考慮すれば、上記(2)を満たしていたとはいえないので、「自書」の要件を満たさないと判断しました。

  3. 表題は、分かりやすいように、「遺言書」とします。
  4. 最後に、日付を書き、署名・押印します。日付の書き方にも決まりがあります。
    例えば、「12月吉日」という書き方は無効です。もっとも、「○年○月末日」は日付の特定ができるため有効です。なお、年は元号でも西暦でも構いません。押印は認印でも構いませんが、あるなら実印を使うのがよいでしょう。
  5. 相続財産は、相続させる財産をはっきりと特定できるように書きます。
    ・土地や建物等の不動産…権利証や登記簿謄本に記載されているとおりの①所在、②地番、③地目、④地積、を明確に記載します。
    ・預金等…銀行・支店ごとに預金の種類、口座番号を記載して明確にします。預金残高までは記載する必要はありません。
  6. 相続人は、その人がはっきりと特定できるように書きます。遺言者との続柄や誕生日も表記して特定します。
  7. 遺言書が数枚にわたる場合には、ホチキスなどで綴じて、ページ番号をつけます。さらに、契印を押すか、毎ページに署名するとより確実です。
  8. 遺言書を書き終えたら封筒に入れて封をし、その上に押印することをお勧めします。封筒の表に「遺言書在中」と書き、裏に年号○年○月○日と署名押印するとより良いでしょう。

遺言書の訂正のやり方

遺言書を訂正する方法は下記のとおりです。
  1. 削除部分を二重線で消す。
  2. 削除線の上に押印をする。
  3. 訂正後の正しい文言を記載する。
  4. 欄外の余白部分に、訂正した箇所と字数を付記する。
    例:「第○行目の第○字を○字削り、○字加える」
  5. 訂正した字数の脇に署名する。
訂正は偽造変造を防止する必要があるため、このようにやり方が面倒なので、下書きをしてから清書することをおすすめします。

相続人に財産を取得させる場合の遺言の書き方

相続人に財産を取得させる場合の遺言の書き方については、基本的には「相続させる」と「遺贈する」のいずれかの書き方となります。もっとも、不動産を被相続人から相続人へ名義変更をするための不動産登記手続きの観点から、「相続させる」旨の遺言をおすすめします。なぜなら、「相続させる」旨の遺言であれば、被相続人から不動産を取得した相続人単独での登記手続きが可能ですが、「遺贈する」との書き方の場合、不動産を取得した相続人である受遺者と遺言執行者と共同で登記申請を行わなければならず、手続きが煩雑になるからです。
種類遺言の記載方法不動産の登記手続
相続させる旨の遺言相続させる相続人単独で登記申請ができる
遺贈遺贈する受遺者と遺言執行者と共同で登記申請を行わなければいけない

財産目録の作成方法

自筆証書によって遺言をする場合でも、自筆証書に相続財産の全部又は一部の目録(以下「財産目録」といいます。)を添付するときは、その目録については自書しなくてもよいです。
  1. 具体的には、本文に「別紙財産目録1記載の財産をAに遺贈する。」とか「別紙財産目録2記載の財産をBに相続させる。」と記載して、別紙として財産目録1及び2を添付します。
  2. 自書によらない財産目録を添付する場合には、遺言者は、その財産目録の各頁に署名押印をしなければならないこととされています。例えば、土地について登記事項証明書を財産目録として添付することや、預貯金について通帳の写しを添付することもできます。 いずれの場合であっても、財産目録の各頁に署名押印する必要があります。
  3. 自書によらない記載が用紙の片面のみにある場合には、その面又は裏面の1か所に署名押印をすればよいのですが、自書によらない記載が両面にある場合には、両面にそれぞれ署名押印をしなければなりません。押印について特別な定めはありませんので、本文で用いる印鑑とは異なる印鑑を用いても構いません。
  4. 自筆証書に財産目録を添付する方法について、特別な定めはありません。したがって、本文と財産目録とをステープラー等でとじたり、契印したりすることは必要ではありませんが、遺言書の一体性を明らかにする観点からは望ましいものであると考えられます。
  5. 自筆証書に財産目録を「添付」するということは、自書によらない財産目録は本文が記載された自筆証書とは別の用紙で作成される必要があります。本文と同一の用紙に自書によらない記載をすることはできませんので注意してください。

財産目録の訂正のやり方

自書によらない財産目録の中の記載を訂正する場合であっても、自書による部分の訂正と同様に、遺言者が、変更の場所を指示して、これを変更した旨を付記してこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じないこととされています。

遺言書の書き換え

遺言書は、何度でも書き換えることが可能です。最新の日付の遺言書が有効になります。遺言書を破棄すれば撤回したことになります。また、後の遺言を作成した場合でも、後の遺言や行為と抵触していない部分の前の遺言については、撤回されずに残ることになります。後の遺言で前の遺言の一部を変更したい場合は、「前の遺言を次のように変更する」と明記して新しい遺言を作ります。

自筆証書遺言書保管制度を利用するには 

自筆証書遺言書保管制度とは

・自筆証書遺言に係る遺言書を法務局(遺言書保管所)でお預かりし、その原本及びデータを長期間適正に管理する制度です。
(原本:遺言者死亡後 50 年間 / 画像データ:遺言者死亡後 150 年間)。
・保管の際は、法務局職員(遺言書保管官)が民法の定める自筆証書遺言の方式について外形的な確認(全文、日付及び氏名の自書、押印の有無等)を行います。
※もっとも、遺言の内容について、法務局職員(遺言書保管官)は相談に応じてはくれません。
※本制度は、保管された遺言書の有効性を保証するものではありません。
・相続開始後は、相続人等に遺言書の内容が確実に伝わるよう証明書の交付や遺言書の閲覧等に対応します。
・本制度で保管されている遺言書は、家庭裁判所の検認が不要となります。
・相続人等が遺言書情報証明書の交付を受けたり、遺言書の閲覧をした場合には、その他の全ての相続人等へ遺言書が保管されている旨の通知がされます。

自筆証書遺言書保管制度の様式について

自筆証書遺言書保管制度を利用する場合は、民法上の要件に加え、守らなければいけない様式のルールがあります(法務局における遺言書の保管等に関する省令別記第1号様式)。

①用紙について
サイズ:A4サイズ模様等:記載した文字が読みづらくなるような模様や彩色がないもの。一般的な罫線は問題ありません。余白:必ず、最低限上部5ミリメートル、下部10ミリメートル、左20ミリメートル、右5ミリメートルの余白をそれぞれ確保してください。
②片面のみに記載する。財産目録も同様です。
③各ページにページ番号を記載してください。ページ番号も必ず余白内に書いてください。④複数ページある場合でも、ホチキス等で綴じないでください。

【参考サイト】法務省 自筆証書遺言書保管制度                     https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html

 

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