サービス残業は違法なの?はい。
○ サービス残業は法律違反ですので、きちんと会社に残業代を請求しましょう。残業代を請求することは正当な権利なのです。
○ 残業代が支払われない場合は、「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」(労働基準法119条第1号)と定められております。
残業をしても残業代を受領しないとサインしちゃった。弁護士さん、残業代請求はできないの?いいえ。
○ 使用者と労働者との合意の上であっても、割増賃金(残業代)を支払わないことはできません。
○ 残業代請求の規定は強行規定です。
○ 残業代請求は認められますので、弁護士の無料法律相談をご利用下さい。
どれだけ働いたら残業代を請求できるの?○ 原則、1日8時間、週40時間を超えて労働した場合、つまり法定労働時間を超えて労働した場合、時間外労働となるので、残業代を請求できます。
○ 時間外労働をした場合は、基礎賃金に対して2割5分の割増賃金(残業代)が支払われることになります。
○ 労働基準法37条1項では、「使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。」と定めております。
○ 残業代請求の計算は、弁護士にご相談下さい。
残業代の割増率を教えて?○ 時間外に労働した場合や休日に労働した場合の残業に対する割増率は下記の通りです。
| 区分 | 割増率 |
| 時間外労働に対する割増率 | 25%以上 |
| 深夜労働に対する割増率 | 25%以上 |
| 休日労働に対する割増率 | 35%以上 |
| 1か月に60時間を超える時間外労働 | 50%以上 |
時間外に労働をしていて、それが深夜(22時以降)に及んだ場合の割増率はどうなるの?| 区分 | 割増率 |
| 時間外労働+深夜労働 | 50%以上(2割5分+2割5分) |
○ 時間外労働をしていて、それが深夜22時以降に及んだ場合には、時間外労働の25%と深夜労働の25%のそれぞれの割増率を足します。具体的には、割増率は50%以上となります。
休日に労働をしていて、それが深夜(22時以降)に及んだ場合の割増率はどうなるの?| 区分 | 割増率 |
| 休日労働+深夜労働 | 60%以上(3割5分+2割5分) |
○ 休日に労働をしていて、それが深夜22時以降に及んだ場合には、休日労働の35%と深夜労働の25%のそれぞれの割増率を足します。具体的には、割増率は60%以上となります。
退職した後に残業代を請求できるの?
残業代には時効はあるの?はい。
○ 残業代を含む賃金は、2年間請求を行わないと時効によって消滅してしまいますので注意が必要です(労働基準法115条)。
○ 在職期間中に発生した残業代のすべてが請求できるわけではなく、退職した時の直近2年間に限られます。
○ 在職中に弁護士に残業代請求を相談するか、退職後直ぐに弁護士に残業代請求を相談するなど早めに対処することをお勧めします。
○ なお、労働基準法 第115条は、残業代請求の時効につき、「この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は2年間、この法律の規定による退職手当の請求権は5年間行わない場合においては、時効によって消滅する。」と定めております。
上司の承認を得ずに行った残業に対しても、残業代は支払われるの?はい
○ 残業をするには、事前に上司の承認を得る必要があると定められている場合に、上司の承認を得ずに行った残業が、事前の承認がないため残業代を支払わなくてもよいのかが問題となります。
○ 裁判例では、就業規則に、事前の所属長の承認を得て就労した場合の就業についてのみ時間外労働とする定めがあっても、こうした規定は、不当な時間外手当が支給されないようにするための工夫を定めたものにすぎず、所属長の承認なしの時間外労働の賃金請求権は失わないとしたものがあります(大阪地判平成18年10月6日)。
○ 事案に応じて結論が異なりますので、弁護士の無料法律相談をご利用下さい。
残業代を基本給に組み入れて支払うことはできるの?はい
○ 残業代を基本給に組み入れて支給する場合は、割増賃金部分がそれ以外の賃金部分と明確に区分されていなければならず、区分が明確でない場合は、割増賃金を支払ったとは認められません。
○ 最高裁の判例でも、時間外労働の割増賃金を基本給に組み入れて支給する賃金体系について、通常の労働時間に対する部分と時間外および深夜の割増賃金に当たる部分とを区別することができない場合には、割増賃金を支払ったとすることは困難であり、改めて割増賃金の支払いを要するとしています(最判平成6年8月13日)。
○ 残業代請求の計算は、弁護士にご相談下さい。
残業代を請求したいけど、どんなものが証拠になるの?残業代を請求するためには、以下の証拠があると良いでしょう。
○ 証拠の判断は難しいので、弁護士に残業代請求をするための証拠につき相談することをお勧めします。
タイムカードが1か月分しかない。弁護士さん、残業代請求できるの?はい。
○ 必ずしも、全期間のタイムカードが必要なわけではありません。
○ タイムカード等の証拠が1ヶ月分あることにより、他の時期の労働状況を推認させることができれば、裁判所において、残業代が認められる可能性は十分あります。
○ 推定によって残業代が認められる可能性がありますので、弁護士の無料法律相談をご利用下さい。
タイムカードがなくメモしか証拠がない。弁護士さん、残業代請求できるの?はい。
○ タイムカード等がない場合でも、労働者が勤務時間を詳細にメモしたものがあれば、残業時間を参考する証拠として認めれることもあります。
○ 確かに、メモは、本人が自由に書けるため、タイムカードや会社に提出する業務管理表等に比べると客観性は劣ります。しかし、手書きのメモであっても十分証拠として利用可能です。メモに加えて他の証拠があれば、メモの記載を裏付けることで残業代が認められる場合も充分あります。
○ メモや他の証拠によって判断も異なるので、一度、弁護士に相談することをお薦めします。
会社がタイムカードを出してくれない。弁護士さん、どうすればいいの?○ タイムカード以外でとりあえず、残業代の概算を出して請求しましょう。その後、裁判において会社に開示請求をかけることで通常は開示を受けることができます。
○ 会社側が破棄・偽造等をするおそれがあれば、タイムカードの証拠保全をはかります。
○ 裁判上の手続きが必要なので、弁護士に相談することをお薦めします。
飲食店で勤めている。弁護士さん、飲食店勤務でも残業代請求でるの?
弁護士さん、会社から「残業代は30分単位でしか支給しない」と言われました。これは問題ないのでしょうか?いいえ、問題あるといえるでしょう。
○ 基本的に、残業代は1分単位で支払われるものです。そのため、1分でも残業しているのであれば、残業代の請求は可能です。
弁護士さん、会社が残業代は出ない事を明言している場合は、残業代請求できないのでしょうか?○ 残業代がでないことを企業側が明言していたとしても、法が定める労働者の権利が消失するものではありません。また、残業代を支払わないという雇用契約書を締結していたとしても、それは違法な契約なので、無効となります。
○ 法律には、任意規定と、強行規定の2種類がありますが、残業代の支払義務は「強行規定」にあたります。そのため、当事者の合意によって、法律の適用をなくすことはできません。
弁護士さん、会社で残業はさせず、家で仕事をさせられています。この場合は、残業代請求できないのでしょうか?○ この場合は、状況によるでしょう。もし、残業代を発生させないために、あえて退勤をさせられて、自宅で作業をさせられているのであれば、それには問題があります。ただし、その場合は、自宅での業務が残業だということを証明する必要があります。例えばですが、上司からの指示があったうえで、自宅業務を行ったという事実です。もし、そういった証明できるものがなく、自己判断で自宅業務を行っていた場合は、残業代を請求することはできないでしょう。
弁護士さん、前の会社に残業代を請求した場合、転職先に知られたりして転職に不利になることはありますか?○ 基本的に、そのようなことは、考えられにくいでしょう。その理由としては、労働者とのトラブルというものは、会社側にとっても、明るみにしたくない事柄であるからです。そのため、自ら残業代請求をしたことを転職先の方々に伝えない限りは、残業代請求によって、転職や再就職が不利になることは、一般的にはないでしょう。
○ もし、このように、再就職先に影響が出るかもしれないという理由で、残業代請求をあきらめているのであれば、弁護士に相談することをお勧めいたします。残業代を請求することは、法律で認められた権利です。もし、わからないことがあれば、ウカイ&パートナーズ法律事務所は、無料電話相談も、弁護士が担当していますので、是非とも気軽に相談していただければと思います。
弁護士さん、残業代請求訴訟で勝訴した後も残業代が支払われない場合は、どうすればよいですか?○ 訴訟を行い、残業代の支払いを命ずる判決が出たにも関わらず、会社側が任意にこれを支払わない場合、強制執行という手段をとることができます。強制執行とは、会社の不動産や債券を差し押さえ、裁判で確定した残業代請求権を、強制的に実現させる方法です。
○ もし、わからないことがあれば、専門家に相談することをお勧めします。ウカイ&パートナーズ法律事務所は、無料電話相談も、弁護士が担当していますので、是非とも気軽に相談していただければと思います。
管理職という役職であれば残業代を支払わなくていいの?いいえ。
○ 労働基準法によると「監督若しくは管理の地位にある者」については、「労働時間、休憩及び休日に関する規定」についての適用はなく、すなわち、時間外労働に関する残業代や、休日残業代を請求することはできません。
○ もっとも、世間で言う「管理職」と労働基準法上の「管理監督者」は異なります。いわゆる「名ばかり管理職」に該当する場合には、残業代請求ができるのです。
○ 法律的な判断が伴いますので、弁護士に「名ばかり管理職」に該当するかどうかご相談することをお勧めします。
どんな人が「管理監督者」にあたるの?○ 法律上、残業代を支給されない管理職を「管理監督者」といいます。「管理監督者」と言えるには、判例上、以下の三要件で判断されます。
○ 簡単に言うと、
(1) 職務について経営や労務の権限がある
(2) 出勤・退勤時間の自由がある
(3)一般社員よりも優遇された給与が支払われている
といった条件に当てはまる人が「管理監督者」にあたります。
店長には残業代を支払わなくていいの?いいえ
○ 上記した管理監督者の条件に当てはまらなければ、たとえ役職名がついていても、「管理監督者」とはならないので、残業代が発生します。
○ 一般的に、店長・課長等は「管理職」に該当すると思われても、残業代請求の場面において労働基準法上の「管理監督者」に該当するかは厳格に判断されますので、むしろ管理監督者に該当することは少ないです。
○ したがって、店長・課長職等に就いており一般的に「管理職」と言われていたとしても、時間外労働に対する残業代、休日労働に対する残業代を請求できる場合が多いのです。
○ 判例上、ファミレスの店長やカラオケ店の店長、学習塾の営業課長など多くのケースで管理監督者性が否定され、残業代請求が認められております。
○ 法律的な判断を伴うので、弁護士に「名ばかり管理職」にあたるのか相談することをお勧めします。
日本マクドナルド事件で店長に対しても残業代請求が支払われたと聞いたけど?はい
○ 日本マクドナルド社の店長が、同社に対し残業代の支払いを求めた裁判において、平成20年1月28日、東京地裁の裁判官は、日本マクドナルドに未払い残業代として約750万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
管理監督者でも深夜割増賃金は支払う必要があるの?はい。
○ 管理監督者については、労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用されませんが(労働基準法41条)、深夜業(午後10時から午前5時までの労働)に関する規定については、適用を除外していません。
○ したがって、管理監督者についても、深夜労働をした場合には、その時間分については、25%以上の割増賃金を支払わなければなりません。
みなし労働時間制とは?
会社がみなし労働時間制を採用している。弁護士さん、残業代請求は無理なの?いいえ。
○ みなし労働制が適用される場合は非常に限られております。
○ IT企業を初め、最近では、みなし労働時間制を採用することで不当な残業代カット企業が増加しております。
○ みなし労働時間制を採用していても残業代請求が認められることは多いので、弁護士に相談することをお勧めします。
みなし労働時間制は誰にでも採用していいいの?いいえ。
○ みなし労働時間制の対象となる業務は、①事業場外のみなし労働時間制と②裁量労働制(専門業務型と企画業務型)に限られます。
事業場外のみなし労働時間制とは?○ 事業場外みなし労働時間制は、事業場外で労働する場合で労働時間の算定が困難な場合に、原則として所定労働時間労働したものとみなす制度です。
○ 例えば、外回りの営業マンのように一日の大半を社外で労働する場合、労働時間を正確に把握することが困難です。このように、事業場外の仕事に付く労働者については、実際に働いた労働時間にかかわらず、あらかじめ決められた時間を働いた労働時間とみなすことを認めております。
○ 労働基準法38条の2第1項では、「労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。」と定めております。
事業場外のみなし労働時間制の判断基準は?○ 事業場外労働のみなし労働時間制の対象となるか否かの基準としては、以下の通りです。
何人かのグループで業務につき、そのメンバーの中にグループリーダーなどがいて労働時間の把握ができる場合、事業場外のみなし労働時間制を採用していいの?いいえ。
○ 何人かのグループで業務につき、そのメンバーの中にグループリーダーなどがいる場合は、事業場外で業務する場合であっても、使用者の具体的な指揮監督が及んでおり、労働時間の算定が可能であるので、適用しません。
○ 従って、残業代の請求が可能です。弁護士に相談することをお薦めします。
社外で業務に従事していても、携帯等で常時使用者の指揮命令を受けながら労働している場合、事業場外のみなし労働時間制を採用していいの?いいえ。
○ かかる場合は、事業場外で業務する場合であっても、使用者の具体的な指揮監督が及んでおり、労働時間の算定が可能であるので、適用しません。
○ 従って、残業代の請求が可能です。弁護士に相談することをお薦めします。
社内で訪問先や帰社時刻等、当日の業務の具体的指示を受けたのち、社外で指示通りに業務に従事し、その後社内にもどる場合、事業場外のみなし労働時間制を採用していいの?いいえ。
○ このように事業場外で業務する場合であっても、使用者の具体的な指揮監督が及んでおり、労働時間の算定が可能であるので、適用しません。
○ 従って、残業代の請求が可能です。
○ 弁護士に相談することをお薦めします。
固定残業代(定額残業代・みなし残業代)とは?○ 固定残業代制度とは、毎月定額の残業代を支払う制度をいいます。
○ 具体的には、基本給や各種手当等に、一定時間分の時間外労働等に対する割増賃金を含めて支給します。
○ 名称は似ておりますが、上記したみなし労働時間制とは別ものなのでご注意下さい。
そもそも固定残業代(定額残業代・みなし残業代)労働基準法上許されるの?
会社で固定残業代(定額残業代・みなし残業代)として一定額を受け取っている。弁護士さん、残業代請求はできないの?いいえ。
○ 固定残業代として一定額を受け取っている場合においても、定額残業代よりも実労働時間で算出した残業代が多い場合には、超過部分にき、残業代を請求することが可能です。
○ 賃金の全額払いの原則より、超過部分の残業代を請求することは当然の権利です。
○ 会社側からの支払い済みであると反論は成り立たないことが多いので、弁護士に相談してみて下さい。
弁護士さん、変形労働時間制って、なんですか?○ 変形労働時間制とは、1週間の平均労働時間が40時間以内であれば、法定労働時間を超える時間外労働をさせることができるという制度です。この場合に関しては、時間外労働をしたとしても、残業代が発生しません。そのため、勤務していた会社から、変形労働時間制を採用しているということで、残業代は発生しないと主張されるケースがあります。ただし、変形労働時間制というものは、詳細が複雑なものとなっており、また、厳格に内容が決まっています。実際に、企業側が労働基準法に定めている要件を満たしているケースは少ないと言えるでしょう。
ウカイ&パートナーズ法律事務所は、無料電話相談も、弁護士が担当していますので、是非とも気軽に相談していただければと思います。
弁護士さん、裁量労働制って、なんですか?○ 裁量労働制とは、みなし労働時間制の1つであり、実労働に関係なく、あらかじめ定められた時間を労働時間としてみなすという制度です。つまり、あらかじめ定められた時間を労働時間としてみなすという制度であり、あらかじめ定められた時間が、法定労働時間に満たない時間であれば、時間外労働にはならない、というものです。
そのため、雇用側からは、法定労働時間に満たない時間数をみなし労働時間とする裁量労働制を採用しているため、残業代は発生しないと反論されるケースがあります。ただし、裁量労働制が適用される業種は決まっており、また、細かい要件を全て満たしている必要があります。 労働者側としては、要件が満たされていないところを探して、指摘していくことになるでしょう。
弁護士さん、裁量労働制が適用される業種って、具体的にはどんな職種がありますか?○ 裁量労働制が適用される業種は決まっており、また、細かい要件を全て満たしている必要があります。主に、下記の業務が、裁量労働制に該当する職種となります。
弁護士さん、裁量労働制が、雇用契約書や就業規則で定まっている場合、残業代は請求でいないのでしょうか?○ そんなことはありません。裁量労働制が適用される業種は、限定されます。また、多くの企業では、裁量労働制の適用外の業種にも関らず、残業代を抑えるために、裁量労働制をとっています。これは法律違反です。雇用契約書や就業規則で、裁量労働制になっていても、残業代は請求できる可能性があります。そのため、あきらめずに、弁護士に相談することをお勧めします。
年俸制を採用しているけど、残業代請求が含まれていると言われた。弁護士さん、残業代は請求できないの? いいえ。
○ 労働者が残業をすれば、会社には当然に残業代の支払い義務が生じます。これは、年俸制を採用したからと言って免れるものではありません。
○ 年俸制を採用している場合においても、法定労働時間を超えて労働をしている場合には、超過部分にき、残業代を請求することが可能です。
年俸制を採用して残業代請求が認められないケースはあるの?はい。
○ 残業代を含めた年俸になっている場合で、残業代請求が無理な場合もあります。
○ 例えば、使用者(会社)側が年俸制を採用している従業員に対する残業代を免れるためには、①年俸に残業手当が含まれていることが労働契約上明示されていること、②基本給部分と残業手当相当部分とが明確に区別されていること、③残業手当相当額が法定の残業手当以上に支払われていることのすべてを充たす必要があります。
年俸制を採用している場合、残業代請求計算のための時給はどのように考えるの?○ 賞与を含む年俸を12ヶ月で割り、それに対して、1ヶ月平均所定労働時間で割り時給を計算します。そして、残業代をかけます。
採用内定者:年俸800万円、1ヶ月平均所定労働時間170時間、残業時間50時間の場合
→((800万円÷12ヶ月)÷170時間)=時給3,921.5円
3,921.5円× 50時間 =19万6,078円
→この場合、1ヶ月で19万6078円、時効にかからない2年分ですと、470万5882円の残業代が請求が可能となります。
○ 従って、年俸制の方でも残業代の請求が可能ですので、弁護士に相談することをお薦めします。
歩合制を採用している。弁護士さん、残業代請求はできないの?いいえ。
○ 歩合制を採用している場合においても、法定労働時間を超えて労働をしている場合には、超過部分にき、残業代を請求することが可能です。
歩合給を採用しているけど、残業代請求が歩合に含まれていると言われた。弁護士さん、この場合、残業代は請求できないの?いいえ。
○ 歩合給に残業代を含めている場合でも、残業代請求は可能な場合があります。
○ 例えば、使用者(会社)側が歩合制を採用している従業員に対する残業代を免れるためには、①基本給部分と残業手当相当部分とが明確に区別されていること、②残業手当相当額が法定の残業手当以上に支払われていることのすべてを充たす必要があります。
深夜労働とは?○ 深夜労働とは、原則として午後10時から午前5時までの労働のことをいいます。
○ 深夜労働をした場合は、2割5分の割増賃金が支払われます。
○ 深夜労働が時間外労働として行われた場合は、合わせて5割以上(2割5分+2割5分)、法定休日に行われれば、合わせて6割以上(3割5分+2割5分)の割増賃金が支払われます。
割増賃金とは?○ 使用者は、労働時間を延長し、または、休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働時間については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければなりません(労働基準法37条1項)。
基礎賃金っていくらなの?○ 多くの労働者は月給として給与を受け取っておりますが、その月給額を月における所定労働時間数で除した金額が基礎賃金になります。
家族手当等も残業代の計算の基礎となるの?いいえ。
○ 残業代を請求するためには、労働時間の記録に基づき、残業代の分を算出します。
○ ここで、家族手当や住宅手当等、労働と無関係な手当については、計算の基礎とされません。
○ もっとも、名目上は家族手当という形で支給されていても実質的には賃金として支払われていたということもあるので注意が必要です。
残業代の計算の基礎から除外される賃金を教えて?○ 残業代の計算の基礎から除外される除外賃金には、以下の3種類があります。
法定労働時間を超えたら残業代請求できるということだけど、法定労働時間とは?○ 労働基準法は、労働時間を1日8時間、週40時間以内と定めています。これを法定労働時間といいます。
○ 法定労働時間は、1日8時間で週5日働くという週休2日制の他、1日6時間で週6日、合計36時間という制度も適法です。
所定労働時間とは?○ 会社が就業規則などで独自に1日の労働時間を7時間というように、法定労働時間の範囲内で労働時間を定めている場合は、その時間を超える部分であっても、法定労働時間の範囲内の部分については、割増賃金は支払われません。これを所定労働時間といいます。
所定労働時間を超えたら残業代請求ができるの?いいえ。
○ 所定労働時間を超えたからといって直ちに残業代請求ができるとは限りません。
○ たとえば、会社が所定労働時間を6時間と定めている場合において7時間勤務をしたとしても、法定労働時間である8時間を超えない以上、かかる労働は法定内の残業となり、残業代は発生しません。
○ つまり、法定労働時間である8時間を超えて残業をした場合に限り、残業代が発生するのです。
時間外労働とは?
時間外労働や休日労働は許されるの?○ 時間外労働や休日労働は、いずれも労働基準法の原則からは許されない労働です。
○ しかし、労働基準法では、①非常事由に基づく場合(労基33条)、②事業場協定(三六協定)を締結し、届け出た場合(労基36条)には、例外的に時間外・休日労働を認めています。
非常事由による時間外・休日労働とは?○ 非常事由による時間外・休日労働については、労働基準法33条に定められています。
三六協定による時間外・休日労働とは?○ 労働基準法36条1項本文は、「使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合」においては、「その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる」と定めています。
○ この協定は、労働基準法36条に規定されていることから、一般に三六協定とよばれています。
三六協定で定めなければいけない内容を教えて?○ 三六協定においては、「時間外又は休日の労働をさせる必要のある具体的事由、業務の種類、労働者の数並びに1日及び1日を超える一定の期間についての延長することができる時間又は労働させることができる休日」を定めなければなりません。
○ 「1日及び1日を超える一定の期間についての延長することができる時間」については、その延長時間の上限が下記のように法定されています。
| 期間 | 時間外労働の上限時間 |
| 1週間 | 15時間 |
| 2週間 | 27時間 |
| 4週間 | 43時間 |
| 1ヶ月 | 45時間 |
| 2ヶ月 | 81時間 |
| 3ヶ月 | 120時間 |
| 1年間 | 360時間 |
三六協定の有効期間を教えて?○ 三六協定の期間の長さについて制限している法律はありません。
○ もっとも、実務上は、大部分の三六協定が1年以内の期間で締結されています。
休日に労働していて、8時間を超えて労働した場合の割増率はどうなるの?○ 休日労働をしていて、それが時間外労働に及んだ場合には、休日労働の35%と時間外労働の25%のそれぞれの割増率を足します。具体的には、割増率は60%以上となります。
休日に労働したことにより、週40時間の労働時間を超えてしまった。この場合、残業代を請求できるの?はい。
○ 法定外休日に労働したことにより、週の法定労働時間である40時間を超過することになった場合には、労働者は、時間外労働として25%以上の残業代を請求できます。
休日労働とは?
法定休日とは?○ 使用者は労働者に対して、原則として毎週少なくとも1回の休日を与えなければなりません(労働基準法35条1項)。これを「法定休日」といいます。
○ 1週間に1日の休日が確保されていれば、法定休日は何曜日でもよいことになります。
法定外休日とは?○ 今では週休2日制の会社が多いと思いますが、就業規則等により法定休日より多い休日を定めることは会社の自由であり、これを法定外休日といいます。
○ 例えば、毎週土日が休日である週休2日制の会社で、土曜日出勤した場合でも日曜日が休日であれば、法定休日は確保されてことになるので、休日労働の3割5分増の割増賃金は支払われません。
