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ご相談事例
違法な退職勧奨に対する損害賠償

2026/04/28更新

退職勧奨の相談事例

男性・ 20歳代以下


相談内容

退職勧奨を受けていますが、かなりの長時間拘束され、辞めると言うまで家に帰してくれません。「辞めなければ解雇するぞ。解雇になるとあなたのキャリアに傷が付くから退職合意書にサインしなさい。」とまで言われました。
このような違法な退職勧奨に対して、損害賠償請求はできるのでしょうか?
弁護士 北川 英佑

弁護士の回答

違法な退職勧奨に対しては、一定の場合に損害賠償請求が可能です。退職勧奨自体は直ちに違法となるものではなく、あくまで自主的な退職を勧める行為にすぎません。しかし、その方法や態様が社会通念上相当な範囲を逸脱する場合には、不法行為(民法第709条)として損害賠償責任が生じることが、判例上も認められています。
たとえば、次のような事情が認められる場合は、違法な退職強要に当たる可能性があります。 

・長時間、多数回にわたる面談を行う 
・面接の担当者が威圧的、侮辱的な発言を行う 
・退職に応じなければ解雇や降格、減給をするといった圧力をかける 

また、退職を拒否した従業員に対して仕事を与えない、職場内で別室に隔離する、必要がないのに遠隔地に配置転換をするなどの不利益な取扱いがあれば、パワーハラスメントとして不法行為に該当する可能性があります。損害賠償の内容としては、退職強要等によって受けた精神的苦痛に対する慰謝料(民法第710条)が中心となります。
本件のようにかなりの長時間拘束され、辞めると言うまで家に帰してくれなかったり、「辞めなければ解雇するぞ。解雇になるとあなたのキャリアに傷が付くから退職合意書にサインしなさい。」と退職を強要していると言える場合には、違法な退職勧奨に対して損害賠償を請求できる可能性もあります。
ただし、裁判になった場合は労働者側が違法性を立証する必要があります。会社側は、「そんな発言はしていない」と嘘を付いてくる可能性があります。違法性を立証するためには、面談の録音、メール等の文書、面談日時や発言内容の記録等の客観的な証拠を確保することが重要です。損害賠償の請求方法としては、まず会社に対して損害賠償を請求する旨の内容証明郵便を送り、交渉で解決を目指すことになります。交渉がまとまらなかった場合には、労働審判や訴訟といった裁判所の手続を利用します。違法性の判断は個別の事情を総合的に考慮して行われるので、早い段階で弁護士に相談して証拠整理や方針検討を行うことをお勧めします。

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弁護士 北川 英佑
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