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ご相談事例
外資系企業に日本法が適用されるか?

2026/04/05更新

外資系リストラの相談事例

女性・ 50歳代


相談内容

グローバルな企業の日本法人に勤務していますが、外資系企業の場合、本国の法律が適用され解雇できると言われました。日本法人なのに日本法の適用がないのですか?
弁護士 北川 英佑

弁護士の回答

外資系企業でも日本国内に事業所がありそこで採用されている場合には、日本法が適用されます。
外資系企業に勤める方は、本社が外国にあることや、入社時に「本国の法に従う」旨の条項が入った契約書にサインしてしまった等の経緯により、解雇された場合に不当解雇を主張できないのではないかと不安な方もいると思います。

しかし、外資系企業であっても、日本国内の事業所で労働契約を締結して就労している従業員に対しては、日本の労働法令が適用されます。この法的根拠としては、「法の適用に関する通則法」第7条・第8条1項により「法律行為の成立及び効力は、当事者が異なる選択をしていない場合、当該法律行為に最も密接な関係がある地の法による」旨定められていること及び、第12条2項により「労働契約においては労務を提供すべき地の法を第8条1項の最も密接な関係がある地の法と推定する」旨定められていることが挙げられます。すなわち、日本国内の事業所で締結された労働契約という法律行為は、これと最も密接な関係がある地つまり日本の法令の適用を受けるということができます。また、仮に就業規則で「本国の法令の適用を受ける」旨定められていたとしても、上記通則法第12条1項により、強行法規の適用については労働者が「最も密接な関係がある地の法」つまり日本の法律を適用すべき旨の意思を表示した場合は、日本の強行法規の適用が認められます。これは、勤務先が外資系企業の日本法人・外国法人の日本支店のどちらの場合も同様です。

解雇に対しては、労働契約法第16条により、「客観的に合理的な理由」を欠き、「社会通念上相当」と認められない場合は解雇権濫用により無効とされます。同条は日本で働く労働者を保護するための強行規定であることから、労働者が会社に対して同条の解雇権濫用を主張した場合は、本国の法律や就業規則等によって排除することはできません。不当解雇を争う場合、会社との交渉が成立しなければ、日本の裁判所に提訴が可能です。従って、外資系企業で働く方が解雇された場合、日本の労働法に照らして解雇の有効性を検討することになります。

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