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ご相談事例
PIPは、労働者の義務なのか?

2026/04/10更新

外資系リストラの相談事例

女性・ 40歳代


相談内容

会社からPIPを実施すると言われた。そもそも、PIPは受けなければならないの?
弁護士 上野 一成

弁護士の回答

結論を先に申し上げると、「原則としてPIPを受けなければならないが、不合理な点があれば修正を求めることができる」といえます。

まず前提として、外資系企業の雇用関係に対しては、日本国内の事業所で勤務している限り日本の法律が適用されるとお考えください。日本法上、PIPという制度自体を直接定めた法律は存在しないのですが、労働契約に基づいて会社が従業員に対して指示命令を行う権利が認められています。このため、PIPが就業規則や人事制度に基づいて合理的な範囲で行われるものである限り、従業員はPIP実施の指示命令に従う義務があるといえるでしょう。一方、外資系企業では、解雇や退職勧奨の目的でPIPを行うことが少なくありません。つまり、解雇や退職勧奨の適法性が争われるケースを見越して、「会社側が従業員に対してパフォーマンス改善の機会を十分に与えた」という口実を作るためです。具体的には、次のような事情が認められる場合には、PIPが指示命令権の濫用として無効になる可能性があります。

①PIPの内容が著しく不明確である
②達成不可能な目標が設定されている 
③他の従業員に対する取扱いと比較して著しく不公平である 

PIPが合理的な指示命令権の行使にあたるか、指示命令権濫用として違法・無効であるかの見極めには、専門的な判断が必要となります。早めに労働問題に詳しい弁護士への相談をお勧めします。

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