
「退職したくないと言っているのに、退職勧奨が止まりません。会社に退職勧奨を止めさせるために、退職勧奨を拒否する旨の通知を出したいです。」当法律事務所では、退職勧奨を受けている方からこのような相談を頂くことがよくあります。退職勧奨は本来は違法ではありませんが、従業員が明確に拒否しているのに会社が執拗に退職勧奨を続ける場合は違法となります。そのためには、内容証明郵便やメールにて退職勧奨を拒否する旨の通知を出すことも一つの方法です。
本記事では、会社から退職を強要されている場合に、退職勧奨拒絶の通知文について、解説します。
まず、退職を強要する行為の中止を求める通知を内容証明郵便で送付します。内容証明郵便を出すことが難しい場合は、メールでも構いません。
通知書には、会社の代表取締役宛てに、以下の内容を記載してください。通知書の記載例については、次章を御参照ください。
ここで、違法な退職勧奨を止めさせるための通知書の例を見てみましょう。通知書は内容証明郵便で送付することをお勧めします。
退職勧奨中止通知書
令和〇年〇月〇日
〇〇株式会社
代表取締役(または人事部長)〇〇〇〇 様
〒 (会社所在地)
差出人:〒 (差出人の住所)
氏名:〇〇〇〇 印
※弁護士名義の場合は「〇〇〇〇 代理人弁護士〇〇〇〇」
件名:退職勧奨の中止を求める通知
拝啓
貴社におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、被代理人〇〇〇〇は貴社において勤務しておりますが、〇年〇月頃より、貴社〇〇部 〇〇氏より、再三退職を勧められる行為(いわゆる退職勧奨)を受けております。
これまで〇〇氏に対して明確に「退職の意思はない」旨をお伝えしておりますが、それにも かかわらず同様の勧奨が続いているため、業務にも支障をきたし、また精神的にも大きな負 担となっております。
このような行為は、労働契約法第3条及び労働基準法第5条(強制労働の禁止)の趣旨に反する ものであり、社会通念上も許されるものではありません。
つきましては、今後一切、被代理人に対して退職を前提とする勧奨行為を行わないよう強く 要請致します。
本通知以降も同様の行為が継続する場合には、法的手段の検討を行う所存ですので、念のため 申し添えます。
何卒、適切な対応をお願い致します。
敬具
【送付日】令和〇年〇月〇日
【送付方法】内容証明郵便
上記、通知文を送っても退職勧奨を止めないこともあるでしょう。違法な退職勧奨を止めさせるために、次のような対処を行うことをお勧めします。
違法な退職勧奨を止めさせるために弁護士に相談する上で、会社から受けている退職勧奨が違法であることを証明する証拠が必要となってきます。具体的には、面談の記録を取る、社内メール画面のスクショやプリントアウト、面談の録音音声、面談立会者や同僚の証言、医師の診断書・意見書などの資料が有効な証拠となります。
強迫的な退職勧奨を受けている場合は、労働問題に強い弁護士に相談しましょう。
退職を強要されたことによって精神的・経済的損害を受けた場合は、労働審判・民事訴訟等の法的な手段をとることができます。裁判所における労働問題の手続きとしては、労働審判申立てまたは民事訴訟を提起することが考えられます。労働審判は、早期解決を前提とした手続きです。もっとも、労働審判結果が無効になった場合や、最初から訴訟提起するのが望ましいと判断された場合は、訴訟提起により解決を目指します。先に労働審判を申し立てるか、最初から訴訟提起するかを的確に判断するのは労働者単独では難しいため、弁護士への相談・依頼をおすすめします。
日本では解雇に対する法的規制が厳しいため、会社は従業員を辞めさせる手段として退職勧奨を行うことが多いです。退職勧奨はそれ自体は違法ではありませんが、実際にはパワハラを伴う強迫的な退職勧奨が行われることがよくあります。執拗な退職勧奨を止めさせたい場合は、弁護士を通して退職勧奨中止を求める通知書を送ることが有効です。「退職勧奨を拒否したら業務用のパソコンやスマホを取り上げられて仕事ができなくなってしまった」等、違法と思われる退職勧奨でお困りの方は、労働問題に強い弁護士への相談をお勧めします。
ウカイ&パートナーズ法律事務所では、所属する弁護士全員が、退職勧奨の適法性について検討した上で、退職勧奨を止めさせるためにとりうる手段について懇切丁寧にお答えします。当法律事務所では、初回30分無料で法律相談をお受けしています。執拗な退職勧奨でお困りの方は、ぜひ当法律事務所の無料法律相談をお申込みください。
