(名古屋高裁金沢支部判決平成 8年10月30日)
会社代表者の家政婦として会社に雇われた女性に対して、代表者が行った性的言動の違法性が争われた事件です。
裁判所は、セクハラ行為が不法行為に該当するかどうかについて、「職場において、男性の上司が部下の女性に対し、その地位を利用して、女性の意に反する性的言動に出た場合、これがすべて違法と評価されるものではなく、その行為の態様、行為者である男性の職務上の地位、年齢、被害女性の年齢、婚姻歴の有無、両者のそれまでの関係、当該言動の行われた場所、その言動の反復・継続性、被害女性の対応等を総合的にみて、それが社会的見地から不相当とされる程度のものである場合には、性的自由ないし性的自己決定権等の人格権を侵害するものとして、違法となるというべきである。」という判断基準を示しました。 この事件は使用者側が上告しましたが、上告審も高等裁判所の上記判断を正当なものとして是認しました。
