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外資系リストラのお役立ちコラム
外資系企業でリストラされた!不当解雇や退職勧奨、PIPへの対処法を弁護士が解説

2026/06/17(水)

外資系企業でリストラされた!不当解雇や退職勧奨、PIPへの対処法を弁護士が解説

「外資系企業に勤務している労働者ですが、会社からPIPで到底達成できないレベルの目標を課せられて、目標未達成を理由に退職勧奨されました。入ってまだ1年も経っていないので、転職もしづらいです。外資系企業だから仕方ないかもしれないですが、やり方が一方的すぎると思います。会社に残るのが難しいいのか、戦える余地があるのか相談したいのですが・・・。」

最近、当法律事務所では外資系企業にお勤めの方から、このようなリストラ(不当解雇や退職勧奨等)への対処についての相談を頂くことが増えています。外資系企業の場合、能力不足の従業員に限らず、特に業績に問題のない従業員もリストラの対象になることが少なくありません。外資系企業でリストラに遭った場合、労働者側がとれる対処法について知っておくことが大切です。

そこで、本記事では、外資系企業のリストラについて、以下の点を中心に弁護士が解説します。

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外資系の「リストラ」とは

リストラとは、一般的に事業再編やコスト削減の目的で人員削減を行うことをいいます。ここでまず、外資系企業がリストラを行う理由や、外資系企業のリストラの種類について解説します。

外資系のリストラの理由

外資系企業でリストラが行われる主な理由として、以下が挙げられます。

(1)会社の経営合理化

外資系企業においては、企業業績が悪化した場合の人件費削減や、事業再編の際の部署の統廃合による人員削減、日本市場からの撤退に伴う現地従業員の解雇・退職勧奨等、会社の経営合理化の目的を達成する手段としてリストラが行われることがあります。

(2)従業員の能力不足

また、外資系企業は成果主義を徹底していることから、会社が定めた業務目標を達成できない従業員や、スキルが低いと判断された従業員は解雇や退職勧奨の対象になりやすい傾向があります。

外資系のリストラの種類

外資系企業が行うリストラには、次の種類があります。

(1)希望退職の募集

外資系企業のリストラの初期段階で行われることが多いのが希望退職の募集です。退職金の上乗せ、未消化の有給休暇の買取り、会社都合退職扱いにする、ガーデンリーブ(労務免除期間付与)の提示等、通常の退職よりも有利な条件が提示されることが多いです。

(2)配置転換

外資系企業において部門・部署を統廃合する場合に、廃止される部門・部署の従業員に対して配置転換を行うことがあります。外資系企業のリストラで配置転換を行う場合、降格や減給を伴う提示が行われるケースも多いです。

(3)退職勧奨

外資系企業のリストラで最も多く行われるのが退職勧奨です。退職勧奨は、従業員の自発的な退職を促すことをいいます。希望退職者募集や配置転換等の方策を行った上で退職勧奨を行う場合もあれば、他の方策を行わずにいきなり退職勧奨に踏み切る場合もあります。退職勧奨の前段階として、PIP(Performance Improvement Program:業務改善プログラム)を求められることも外資系企業の特徴でしょう。

(4)解雇

解雇は、会社が従業員との労働契約を解除することです。日本では解雇に対する法的規制が厳しいため、多くの場合希望退職者募集や退職勧奨を経て、それらのリストラ策に応じない従業員を解雇する場合があります。もっとも、外資系企業では、ローパフォーマンスを理由にいきなり解雇してくることもあります。

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外資系企業でも労働基準法は適用される

外資系企業に勤める方は、「本社が海外にあるから、日本の労働法は適用されないのではないか?」と思われるかもしれません。あるいは、入社時に「会社がいつでも雇用契約を解除できる」旨の条項が入った契約書にサインしてしまった等の経緯により、解雇等の適法性を争えないのではないかと不安な方もいるかと思います。しかし、外資系企業に対しても、労働基準法等の日本の法令が適用されます。さらに、強行規定を合意によって排除することは認められず、日本の裁判所に訴訟提起することが可能です。ここでは、外資系企業に対して日本の労働関係法令が適用される根拠及び、外資系企業の被用者が日本の裁判所に訴訟提起できる根拠について解説します。

日本の労働関係法令が適用される根拠

外資系企業のリストラに対して、日本の労働関係法令に基づいた権利行使ができるか否かは、「当該企業と、当該企業が日本で雇用する労働者との間の労働契約の効力に対して日本法が適用できるか否か」の問題となります。この点については、「法の適用に関する通則法」第7条及び第8条1項に基づき、当事者が労働契約締結の際に異なる選択をしていない限り、「当該法律行為に最も密接な関係がある地の法による」と考えられます。

加えて、「最も密接な関係がある地の法」については、労働契約の特例である同法第12条2項により、「労働者が労務を提供すべき地の法」であると推定されます。つまり、日本国内の事業所に勤務する労働者に対しては、日本法の適用が認められることになります。

【法の適用に関する通則法】
第7条
(当事者による準拠法の選択)
法律行為の成立及び効力は、当事者が当該法律行為の当時に選択した地の法による。
第8条
(当事者による準拠法の選択がない場合)
第1項 前条の規定による選択がないときは、法律行為の成立及び効力は、当該法律行為の当時において当該法律行為に最も密接な関係がある地の法による。
第2項 前項の場合において、法律行為において特徴的な給付を当事者の一方のみが行うものであるときは、その給付を行う当事者の常居住地方(その当事者が当該法律行為に関係する事業所を有する場合にあっては当該事業所の所在地の方、その当事者が当該法律行為に関係する二以上の事業所で法を異にする地に所在するものを有する場合にあってはその主たる事業所の所在地の法)を当該法律行為に最も密接な関係がある地の法と推定する。
第9条
(当事者による準拠法の変更)
当事者は、法律行為の成立及び効力について適用すべき法を変更することができる。ただし、第三者の権利を害することとなるときは、その変更をその第三者に対抗することができない。
第12条
(労働契約の特例)
第1項 労働契約の成立及び効力について第7条または第9条による選択または変更により適用すべき法が当該労働契約に最も密接な関係がある地の法以外の法である場合であっても、労働者が当該労働契約に最も密接な関係がある地の法中の特定の強行規定を適用すべき旨の意思を使用者に対して表示したときは、当該労働契約の成立及び効力に関しその強行規定の定める事項については、その強行規定をも適用する。
第2項 前項の規定の適用に当たっては、当該労働契約において労務を提供すべき地の法(中略)を当該労働契約に最も密接な関係がある地の法と推定する。
第3項 労働契約の成立及び効力について第7条の規定による選択がないときは、当該労働契約の成立及び効力については、第8条第2項の規定にかかわらず、当該労働契約において労務を提供すべき地の法を当該労働契約に最も密接な関係がある地の法と推定する。

日本の裁判所で訴訟提起できる根拠

外資系企業のリストラに対して労働者側が解雇や退職勧奨の違法性を主張する場合、日本の裁判所に訴訟提起することができます。これは、民事訴訟法第3条の4によって、労働者から事業主に対する訴えについては、「労務の提供地が日本国内にあれば、日本の裁判所に訴えを提起する」ことが認められているためです。

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外資系企業の不当解雇

外資系企業では、退職勧奨に応じない従業員を解雇することが少なくありません。しかし上記のように、外資系企業であっても日本の労働関係法令が適用されるため、解雇が適法であるといえるためには、次の要件を満たしている必要があります。

  • 就業規則で解雇要件が定められていること
  • 客観的に合理的な理由があり社会通念に照らして相当といえること
  • 解雇予告を行うか、解雇予告手当を支払うこと
  • 労働者から請求があった場合は解雇理由証明書を交付すること

以下、順に見ていきましょう。

就業規則で解雇事由が定められていること

まず、会社が就業規則を定める場合、解雇事由を必ず記載しなければなりません(労基法第89条3項)。就業規則は、雇用形態を問わず「常時10人以上の従業員を雇用する」会社または会社の事業所に対して作成及び労働基準監督署への提出が義務づけられています。外資系企業の場合は、ほとんどの会社に就業規則の作成義務があるといえるでしょう。

客観的に合理的な理由があり社会通念に照らして相当といえること

さらに、就業規則で解雇事由が定められている場合でも、会社がある労働者に対して行った解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、解雇権濫用として無効となります(労働契約法第16条:以下「合理性・相当性」と表記)。解雇には普通解雇・整理解雇・懲戒解雇の3種類があり、合理性・相当性についてはそれぞれ以下の基準に基づいて判断されます。

解雇の種類概要合理性・相当性の判断基準
普通解雇能力不足、著しい勤怠不良等会社との信頼関係が破綻した場合に行われる解雇・必要な指導を行う
・改善の機会を与える等の適切な措置をとっている
・他の従業員に対する処遇と比較して不公平であるとはいえない
懲戒解雇重大な規律違反行為があった従業員に対して懲戒処分として行われる解雇・就業規則に懲戒解雇事由の規定があること
・労働者の行為が就業規則に規定された懲戒解雇事由に該当する
・労働者の行為に対して懲戒解雇処分が重すぎない
・懲戒解雇の手続が適正に行われている(特に、労働者に弁明の機会を与えること)
整理解雇経営合理化のために人員整理を目的として行う解雇【整理解雇の4要件】
・人員削減の必要性がある
・会社が解雇を回避するための努力を行った
・当該労働者を解雇対象としたことが相当である
・労働者や労働組合に対して整理解雇に関する説明や協議を十分に行った

外資系企業がリストラの手段として行う解雇は、整理解雇に該当する場合や、能力不足を理由とする普通解雇に該当する場合が多いです。

解雇予告を行っていること

さらに、形式的要件として、解雇日の30日前までに解雇予告を行うことが必要です。解雇予告を行わない場合は、30日分以上の平均賃金を解雇予告手当として支払わなければなりません(労基法第20条1項)。30日前以降に解雇予告を行う場合は、30日分の平均賃金から、「解雇予告を行う日から解雇日までの日数分の平均賃金」を差し引いた額を、解雇予告手当として支払う必要があります。たとえば、解雇日の23日前に解雇予告を行った場合は、解雇予告を行った日から解雇日までの日数である23日分の平均賃金を差し引いた7日分の平均賃金を解雇予告手当として支払うことになります。

労働者の請求に応じて解雇理由証明書を交付すること

また、労働者が解雇理由証明書の交付を請求した場合は、会社は遅滞なく発行しなければなりません(労基法第22条1項)。「遅滞なく」の期間については法令の定めはありませんが、通常2週間以内と解されています。従って、労働者が解雇理由証明書の交付を請求してから2週間以上経過しても交付しなかった場合、労働者側は労基法第22条1項違反の不当解雇を主張することができます。

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外資系企業の退職勧奨

外資系企業のリストラ手段として、最も多い手段は退職勧奨です。特に、PIPを経た後に目標を達成できなかったとして退職勧奨に流れるパターンをよく目にします。外資系企業に限りませんが、解雇ではなく退職勧奨という手段を採る理由は、日本の労働関係法令による解雇規制が厳しいことに加えて、自主退職の形式をとった方が労使双方にメリットがあるためです。ここでは、外資系企業の退職勧奨の手段や、違法性を主張できる場合について解説します。

外資系企業が退職勧奨目的でとる手段

外資系企業はリストラの手段として退職勧奨を行うことが多いため、対象となった従業員に対して、退職に追い込むために様々な手段をとります。退職勧奨自体は法律上の制度ではないため、どのような手段をどの順番でとるかについてはケースバイケースとなります。外資系企業が退職勧奨目的でとる手段として、以下が挙げられます。

1.退職合意書への署名の要求を繰り返す

退職勧奨の多くのケースでは、従業員を面談室に呼び出して、その従業員を雇用し続けることが難しくなった旨を伝えた上で、提示した退職合意書へのサインを要求します。要求を拒否した場合、一定の期間ごとに同様の要求を繰り返し行います。

2.PIP

PIP(Performance Improvement Program:業務改善プログラム)は、人事評価の低い従業員に対して、パフォーマンスの改善を目的として行う取り組みです。PIPの最初に従業員と会社で相談して定めた目標を達成できた場合は、通常業務に復帰します。目標未達成・一部未達成の場合は、最初のPIP期間終了直後または一定期間後に繰り返し実施します。PIPは本来、従業員の成長や、会社の業績改善のために行うものですが、外資系企業ではPIPを退職勧奨の手段として行うことが少なくありません。目標未達成を前提としたハードルの高い目標設定をしたPIPや、わざと目標を抽象的な文言にして、どのような勤務対応をしていても「その目標を達成していない」と言えてしまうようなPIPを課せられることもよくあります。

(1)退職勧奨目的でPIPを行う理由

外資系企業が退職勧奨の手段としてPIPを行う理由として、成果主義による人事評価に加えて、「退職勧奨に従わない労働者を解雇する場合の理由作り」が考えられます。日本で労働者を解雇する場合、上記のように合理性・相当性が認められなければ解雇権濫用として無効となります。外資系企業が能力不足の従業員を解雇する場合、普通解雇の合理性・相当性の要件を満たす上で「必要な指導を行う・改善の機会を与える等の適切な措置をとっている」ことが必要です。PIPを行うのは、この「指導・改善の機会付与」の要件を満たす理由を作るためであるといえるでしょう。

(2)退職勧奨目的でPIPを行う手順

外資系企業で退職勧奨の手段としてPIPを行う場合、以下の手順をとることが多いです。

  1. 従業員を面談に呼び出し、PIP実施を命じた上で「目標未達成の場合は解雇する」旨の記載を含む合意書への署名を求める
  2. 同時に、PIPを行わずに退職する場合はパッケージ(特別退職金)を支給する旨の選択肢を提示する
  3. 3か月程度のPIPを実施する
  4. PIP終了時に目標達成・未達成の結果を伝え、未達成の場合は退職合意書への署名を求める
  5. 退職合意書への署名を拒否された場合、再度のPIPを発令するか解雇する(本人の能力経験と無関係の部署への異動を命じる場合もある)
(3)PIPへの対処法

PIPも労働契約に基づく業務命令である以上、PIPのすべてを全否定して無下に拒絶することは後の裁判で解雇が有効とされる理由となりかねません。そこで、その課せられたPIPが具体的にどのように適切でないか指摘する必要があるでしょう。また、PIPとセットで「目標に達成できなければ退職に同意する」旨の署名をさせられることもあります。まずは、PIPの内容がどのような内容であるか把握・分析し、その上で、英文で記載されたPIPの一語一語の不適切な点を指摘していくことで対応すべきでしょう。

ウカイ&パートナーズ法律事務所では、外資系企業に勤務している方からPIPに伴う退職勧奨を受け対応に苦慮しているというご相談をよく受けます。PIPは、英文で記載されていることが通常であり、弁護士として、英文対応できる必要があるところ、当事務所では英文対応も可能でございます。また、PIPと言っても千差万別あるため、それぞれどのような対応をすべきか熟慮した上で対応する必要があります。外資系企業においてPIPを受けて困っている方は、是非、30分無料の労働相談をして下さればと思います。

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PIPについて詳しくは、以下の記事をご参照ください。

PIPについてのコラムはこちらへ

3.ポジションクローズ

ポジションクローズは、特定の部署・役職等のポジションを廃止するとともに、そのポジションに所属していた従業員に対して退職や異動を求めることをいいます。外資系企業では、経営合理化を目的としてポジションクローズを行うことが多い一方、退職勧奨の手段として行うこともよくあります。退職勧奨目的でポジションクローズを行う場合、最初にポジションクローズを行った上で退職勧奨を行い、その場で特別退職金やガーデンリーブ(労務免除期間付与)等の退職条件を提示することが多いです。

4.自宅待機命令(ロックアウト)

退職合意書への署名要求を拒否ないし保留した従業員に対して、自宅待機命令が行われることがよくあります。自宅待機命令を行う際に、パソコンや携帯・セキュリティカード等の貸与品を回収し、メール・チャット等の社内ネットワークへのアクセス権をはく奪する等の「ロックアウト」(締め出し)が行われることが多いです。ロックアウトを行った上で、一週間程度の期間をおいて再び従業員を呼び出して退職意思を確認し、退職を拒否すると再びロックアウトするという流れが繰り返されます。

退職勧奨の方法や手段によっては違法となる

退職勧奨は、自発的な退職を促す行為である限り違法ではありません。しかし、労働者に対して心理的圧力を加えて退職を強要したといえる場合は違法となります。現実には、外資系企業が退職勧奨を行う際、心理的な圧力をかけることが少なくありません。たとえば、次のようなケースでは退職強要として違法となる可能性があります。

  • 退職合意書への署名を拒否する従業員に対して「これ以上拒否したら解雇する」「転職先から照会があったら著しい能力不足と伝える」等と不利益を与える旨を告知する
  • PIP実施の際に目標未達成の場合は自主退職する旨の合意書に強引に署名させた上、達成不可能な目標を一方的に設定し解雇する

退職勧奨の際にパッケージの提案が行われることがある

外資系企業は、リストラの手段として退職勧奨を行う上で、「パッケージ」と呼ばれる退職条件の提案を行うことがあります。パッケージの内容は、賃金の3か月~6か月分の特別退職金を指すことが多いです。また、金銭的な給付にあたる特別退職金と併せて「ガーデンリーブ」と呼ばれる労務免除期間付与が含まれることもあります。パッケージの提示は、退職勧奨に同意しない従業員に対して、退職条件の上乗せとして行われることが多いです。一方、ポジションクローズ時や、PIPの実施指令時に、退職に同意する見返りとしてパッケージを提示されるケースもあります。

パッケージは交渉次第で有利な条件を獲得することが可能です。一方で、最初に退職勧奨を受けた際にすぐに退職に同意してしまうと全く受けられない可能性があります。パッケージの増額交渉については、弁護士への依頼をおすすめします。

ウカイ&パートナーズ法律事務所では、外資系企業に勤務している方からパッケージの交渉をして欲しいというご相談をよく受けます。外資系企業においてパッケージの提案を受けた場合には、一人で悩まずに、是非、30分無料の労働相談をして下さればと思います。

パッケージ及びガーデンリーブについて詳しくは、以下の記事をご参照ください。

退職パッケージについてのコラムはこちらへ
ガーデンリーブについてのコラムはこちらへ
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外資系企業のリストラへの対処法

ここでは、外資系企業でリストラに遭った場合の対処法について解説していきます。

解雇された場合

外資系企業で解雇された場合、労働者はまず会社に対して復職を求めるか、復職を求めずに退職するかを選択します。いずれかを選択した上で、それぞれ以下の対処をとってください。

1.復職を求める場合

(1)退職届にサインしない

解雇される場合、退職届を提出する必要はありません。しかし、会社によっては、自己都合退職扱いにするために退職届または退職合意書への署名を求められることがあります。しかし、一度署名してしまうと、その後不当解雇を主張して復職を求めることが難しくなります。もし、退職届や退職合意書に署名させられてしまった場合は、弁護士にご相談ください。代理人弁護士名義で、退職届や退職合意書を撤回する旨の内容証明を送ることができます。

(2)解雇予告手当を受け取らない

解雇日の30日前までに解雇予告が行われなかった場合は、会社に解雇予告手当の支払義務があります。しかし、解雇予告手当を受け取ってしまうと解雇による退職を認めたとみなされるため、復職を求める場合は解雇予告手当を受け取らないようにしましょう。

(3)会社に内容証明を送付して交渉する

不当解雇を争い、復職を求めると決めたら、以下の請求を行う旨を記載した内容証明を会社に送ります。

  • 従業員の地位の確認
  • 解雇日から復職が見込まれる時期までの賃金相当の金額(バックペイ)の支払い
  • 不当解雇によって受けた精神的苦痛に対する慰謝料※

※バックペイと慰謝料を合わせて「解決金」または「和解金」の名目で請求することもできます。会社から返答があったら、請求を認めてもらうよう交渉することになります。ただし、労働者本人が会社と交渉して復職やバックペイ等を認めてもらうことは困難であるため、弁護士への交渉依頼をおすすめします。

(4)失業保険の仮給付申請を行う

復職を求める場合、離職扱いにならないため、失業保険の本給付を受給することはできません。しかし、不当解雇を争う労働者の保護を目的として厚労省が設けた「失業保険仮給付」の申請が可能です。ハローワークで仮給付申請を行うと、7日間の待期期間を経て90日~150日の間失業手当を受けられるので、当面の最低限の生活費を確保できます。
※なお、仮給付の支給日数については、労働審判または裁判の判決が確定するか、会社との和解が成立するまでは自己都合退職扱いと同等になります。

2.復職を求めずに退職する場合

(1)会社に内容証明を送付して示談交渉する
復職を求めずに退職する場合も、会社に対して請求内容を記載した内容証明を送ってください。内容証明には、以下の請求を行う旨を記載します。

  • 解雇予告手当(解雇日の30日前以前に解雇予告が行われなかった場合)
  • 慰謝料(パワハラ等に相当する行為があった場合)

なお、外資系企業の場合、退職金制度が存在しないこともあるため、通常退職金の支給は受けられないこともよくあります。ただし、整理解雇の場合は、個別に特別退職金の支給を受けられる可能性があるため、上記に加えて特別退職金の請求を行うこともできます。

会社から返答があったら、上記の請求を認めてもらうため示談交渉を行います。復職を求める場合と同様、労働者本人が会社と交渉して請求を認めてもらうことは難しいため、弁護士への依頼をおすすめします。

(2)失業保険の本給付を申請する
復職を求めずに退職して再就職先を探す場合、雇用保険の失業保険給付を申請できます。外資系企業のリストラで解雇された場合、失業保険の受給資格は「特定受給資格者」(会社都合退職扱い)となることがほとんどです。会社都合退職扱いの場合、以下の条件で失業手当を受給できます。

受給要件離職日以前の1年間に雇用保険の被保険者期間が通算6か月以上
給付制限期間なし
最短給付開始日7日間の待期期間経過後
給付日数90日~330日(雇用保険加入期間及び年齢に応じて定められた日数)
最大給付額約275万円

退職勧奨を受けた場合

外資系企業において退職勧奨を受けた場合、次の対処をとることをおすすめします。

1.すぐに退職に応じない

退職勧奨を受けた場合、一番大切なことは「すぐに退職合意書にサインしないこと」です。退職合意書にサインしてしまうと、後から退職勧奨の違法性を主張したり、パッケージの増額交渉を行ったりすること等が難しくなります。特に、最初に退職勧奨を受けた時に退職合意書にサインした場合、弁護士が介入しても違法性主張等が非常に困難になってしまいます。「退職合意書」の書面の意味を理解しているとみなされる上、手段の違法性を主張する証拠が残っていないケースがほとんどであるためです。

2.証拠を残す

また、退職勧奨の適法性を争う場合に備えて、証拠を残す必要があります。自宅待機を命じられた場合、社用PCへのアクセスができなくなる可能性が高いので、給与明細や業務メール等の必要なデータは、できるだけ早く個人の端末やメディアに保存しておきましょう。

3.書面で退職勧奨の停止を求める

労働者には退職勧奨に応じる義務がない以上、会社に対して退職勧奨をやめるよう求めることもできます。退職勧奨の停止を求める場合は、その旨記載した書面を会社宛てに内容証明郵便で送付します。確実に退職勧奨行為をやめてもらうためには、弁護士に依頼して、弁護士名義で会社に送付する受任通知に「従業員に対する退職勧奨行為を停止してください」と記載してもらうことをおすすめします。

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外資系企業でリストラに遭ったら弁護士にご相談ください

外資系企業は、日系企業に比べるとリストラを行う頻度が高く、労働者に特段の落ち度がない場合でも解雇や退職勧奨が行われることが多い傾向があります。とはいえ、リストラの対象になってしまった場合、対処に迷うのも当然といえます。リストラに遭った場合は、外資系企業の労働問題に強い弁護士への相談をおすすめします。リストラへの対処について弁護士に相談することには、次のようなメリットがあります。

解雇や退職勧奨の適法性を判断してもらえる

リストラで解雇されたり退職勧奨を受けた場合、適切に対処するためには、解雇や退職勧奨が適法かどうかを判断する必要があります。弁護士に相談することで、判例や業務経験に照らして的確な判断が可能です。

証拠収集のアドバイスとサポートが受けられる

リストラに対して、違法であると主張して損害賠償請求や慰謝料請求等の権利行使を行うためには、会社の行為の違法性を立証するための証拠が必要になります。しかし、労働者本人がどのような証拠が有効となるかを判断した上で証拠を揃えることは困難です。弁護士に相談することにより、必要な証拠の収集方法を詳しく教えてもらうことができます。また、会社側が証拠を保持している場合は、弁護士が開示請求を行うことが可能です。証拠収集のアドバイスとサポートを受けることで、問題解決に向けて大きく前進できるでしょう。

会社との交渉を任せられる

リストラに遭った場合、撤回や未払残業代支払い、パッケージ増額等の労働者側の要求を認めてもらうために会社と交渉する必要があります。しかし、労働者が単独で会社と交渉してこれらの要求を認めてもらうことは容易ではありません。会社が対応してくれないことも多く、また顧問弁護士に依頼して一方的に請求を拒否される可能性もあります。交渉を弁護士に依頼することで、会社と対等に交渉することができます。

また、特に退職勧奨が執拗かつ強迫的な手段で行われている場合、弁護士に交渉代理を依頼すると即時に弁護士が会社宛てに受任通知を送付します。これにより、会社による労働者本人に対する退職勧奨行為を止めることができます。

ウカイ&パートナーズ法律事務所では、初回30分無料法律相談をお受けしています。外資系企業のリストラでお困りの方は、是非当事務所にご相談にいらしてください。

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まとめ

解雇規制が厳しい日本では、外資系企業のリストラの手段として退職勧奨が行われることが多いです。外資系企業はリストラ対象の従業員に対して、様々な手法で退職に追い込もうとします。特に、近年ではPIPやポジションクローズを退職勧奨の手段として行うことが増えています。解雇通知を受けたり、退職勧奨を受けた場合は、迅速に対処するために弁護士にご相談ください。また、「PIP指令を受け、未達成の場合は退職する旨の合意書への署名を迫られた」等、退職をほのめかされた場合は、できるだけ早く弁護士に相談することをおすすめします。

ウカイ&パートナーズ法律事務所では、所属する弁護士全員が、外資系企業のリストラの適法性を検討・判断した上で、とりうる対処法について懇切丁寧にお答えします。当事務所では、初回30分無料で法律相談をお受けしています。渋谷駅徒歩5分の立地にある法律事務所ですので、外資系企業にお勤めの方のオフィスから近いと思われます。外資系企業で解雇や退職勧奨に遭って対処にお困りの方は、ぜひ当事務所の無料法律相談をお申込みください。

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