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離婚問題テーマ別解説
~年金分割の割合は?

離婚の際の「年金分割」という言葉は多くの方が聞いたことがあると思います。離婚を考え始めた時、自分が離婚した場合は年金分割を受けられるのか、いくら分けてもらえるのか、いつからもらえるのか、年金分割しないで離婚したらどうなるか等色々なことが気になると思います。ウカイ&パートナーズ法律事務所でも、弁護士に対する法律相談として、離婚を考える方から年金分割についてのご相談を頂くことが非常に多くあります。

本記事では、離婚に伴う年金分割の対象と分割の種類、分割の手続、年金分割によってどのくらい年金を受け取ることができるか、支給開始時期等、離婚する時の年金分割に関わる問題を解説します。
参照:「離婚時の年金分割について」日本年金機構

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年金分割の対象と種類

離婚する時に夫婦の間で取り決める協議事項の中に、財産分与に関することがあります(民法第768条1項)。年金分割はこの財産分与手続の一部として、厚生年金保険法で認められた範囲で行うことができます。本章では年金分割の対象と種類(合意分割制度・3号分割制度)について解説します。

1 年金分割の対象

(1)婚姻中の厚生年金の被保険者が対象

①標準報酬総額とは

年金分割の対象となるのは、厚生年金の被保険者(国民年金保険法第7条第2号被保険者:共済組合の組合員を含む)が婚姻中に支払った年金保険料の中の、月給額と賞与額(標準報酬額)に応じて定められた厚生年金保険料の納付記録です。すなわち、この納付記録に対して当事者の生年月日に応じた再評価率を用いて現在の金銭価値に換算した額の合計額(対象期間標準報酬総額)を分割対象とすることが認められています(厚生年金保険法第78条の2)。

②実際の給付額を分けることではない

この点、よくある勘違いとして、「年金分割」という言葉を捉えて、「夫がもらえる年金の半額を妻が分けてもらえる」と、単純に年金給付額を分割することだと考える方も多いですが誤りです。制度上、厚生年金保険料の納付記録を分割するという扱いにするので、例えば、前述の例で夫が離婚後年金支給開始前に死亡した場合でも妻が分割を受ける納付記録には変わりがないため、これに基づいて計算される支給額も影響を受けないことになります。

③年金分割の対象者

結論として、年金分割を行うことができるのは婚姻中、夫婦の少なくとも一方が厚生年金(共済組合の組合員を含む)に加入していた期間がある場合ということになります。

(2)自営業者は年金分割できない

自営業者は厚生年金に加入していないため、年金分割はできないことになります。もっとも、夫婦の一方が厚生年金に加入していた期間があれば、年金分割は可能になります。例えば、共働き夫婦でも夫が自営業者、妻が会社員で第2号被保険者であった場合は両者の合意があれば婚姻期間中に妻が支払った厚生年金の合意分割を行うことができます。

(3)私的年金も年金分割できない

また、確定拠出年金や厚生年金基金の上乗せ給付部分等のいわゆる私的年金も年金分割の対象となりません。

2 年金分割の種類

(1)合意分割

合意分割とは、夫婦が共働き(双方とも第2号被保険者)であった場合、あるいは第2号被保険者であった期間がある場合に、該当期間に給料が多かったほうの年金保険料納付記録を当事者の合意または裁判手続のもとに分割することができる制度です(厚生年金保険法第78条の2)。分割の割合は自由に定めることはできず、以下の条件を満たすことが必要になります(厚生年金保険法第78条の3第1条)。なお、分割を受ける側を「第2号改定者」と表記します(詳しくは後述します)。

①分割後の[2人の標準報酬合計額]に対する[第2号改定者の持分](按分割合)が分割を受ける前の持ち分を超えていること
② ①に加えて、按分割合が2分の1を超えないこと

(2)3号分割

3号分割とは、2008年5月1日以降に離婚した夫婦の一方に、同年4月1日以降第3号被保険者(国民年金保険法第7条3号:年収130万円未満の主婦等、第2号被保険者の被扶養配偶者)であった期間がある場合、第3号被保険者であった側からの請求により相手方の保険料納付記録を2分の1ずつ分割することができる制度です。夫婦の一方が2008年4月1日以降に第3号被保険者であった期間がある場合、合意分割と3号分割の両方とも請求することができます。ただし、2008年4月1日以前に第3号被保険者であった期間がある場合はその期間は3号分割の対象とならず、合意分割の対象となります。

3 分割を受けた年金の支給開始時期

年金分割は厚生年金の納付記録(標準報酬額)を第1号改定者から第2号改定者に分与する手続です。従って、分割請求手続が完了すると法的には第2号改定者が該当期間の厚生年金保険料を支払ったという扱いになります。よって、元配偶者から分割を受けた分に相当する老齢年金の支給開始時期は、通常の厚生年金の支給開始時期と同様、生年月日に応じて定められている支給開始年齢に達した月となります。なお、既に老齢厚生年金を受給している場合は、分割請求手続を行った月の翌月から支給額が増加することになります。

4 年金分割しないで離婚するとどうなるか

我々弁護士に対する質問で、「離婚したけれども年金分割をし忘れた。」というご相談をよく受けます。離婚時に年金分割手続を行わなかった場合でも、離婚成立日の翌日から起算して2年を経過するまでは請求手続ができます(ただし、分割する側の元配偶者が死亡した場合は死亡後1か月以内に手続する必要があります。)。離婚後2年が経過していると、時効で年金分割の請求ができませんので、ご注意下さい。

離婚後に年金分割の請求をする場合、3号分割の場合は離婚時と同様、請求者単独で請求手続が可能です。合意分割の場合は相手が分割協議に応じてくれれば可能になります。この期間内に請求手続をしなかった場合、年金分割を受けることはできなくなります(もちろん、慰謝料・養育費・財産分与等その他の財産関係についてはそれぞれ法定の期間内に請求を行い、強制力のある証書作成を行っていればそれぞれ有効です)。ただし、婚姻期間が長くない限り、後述のように老齢年金の実際の支給額増額分は1万円程度になることが多いです。元配偶者の年収や離婚時の夫婦関係等の個別の状況に照らして合意分割を受けるメリットがあるかどうか、及びメリットが見込まれる場合の元配偶者との交渉や協議書の公正証書作成等の手続全般については離婚問題に強い弁護士に相談することをお勧めします。

ウカイ&パートナーズ法律事務所では、所属する弁護士全員が離婚問題の専門家として年金分割に関するあらゆるご相談にお答えします。離婚を希望する方で年金分割の請求をしたい方がいらしたら、是非、ウカイ&パートナーズ法律事務所の弁護士による30分無料法律相談をご利用下さい。

年金分割の見込額

配偶者から年金分割を受けられることがわかった場合、最も気になることは「いくらぐらいもらえるのか」つまり年金分割の見込額ではないでしょうか。本章では婚姻期間ごとに年金分割を受けられるおおよその金額を計算する方法を解説します。

1 結婚10年でいくら? ~見込額の計算方法

(1)日本年金機構から必要情報の提供を受けられる

年金分割の見込み額は、主に①対象期間、 ②婚姻期間中の第2号被保険者の標準報酬総額 及び、③妻または夫が第3号被保険者であった期間の有無及び長さの3要素によって左右されます。①②③とも、後述の「年金分割のための情報通知書」の発行を受ければその記載によって知ることができます。双方が離婚することに合意して、離婚協議を行うことになった場合はこの情報通知書の発行を受けてこの記載をもとに年金分割の話し合いを行うのが適切です。この「年金分割のための情報通知書」は、お近くの年金事務所で取得ができます。離婚前でも当事者双方ともに取得することが可能です。

(2)配偶者に知られずに見込額を知るには

しかし、実際は、離婚を考え始めた段階で「配偶者に知られずに、おおよそいくら年金分割を受けられるかをまず知りたい」という方が多いと思います。この点、給与明細に記載のある厚生年金保険料または健康保険料の金額から概算値を計算することができるので、以下その方法を紹介します。なお、配偶者の給与明細を見ることも難しい場合は、役所で課税証明書の発行を受ければ前年度1年間に支払われた厚生年金保険料額・健康保険料額を知ることができます。例えば、厚生年金保険料納付額を12で割れば厚生年金保険料の月額がわかるので、これをもとに(2)の計算を行うことができます。

(3)おおよその見込額の計算方法

①勤務先所在地の都道府県の保険料等級表を参照する

第2号被保険者が給料から差引かれている厚生年金保険料及び健康保険料は、前年度の4~6月に支払われた給料の平均額から算出した標準報酬月額に基づいて割り当てられた等級によって決められています。この等級は、勤務先の事業所所在地の都道府県ごとに定められているので、その都道府県の最新の等級表を調べることによって標準報酬月額を知ることができます。

②具体例

例えば、当該第2号被保険者が35歳で勤務先事業所が東京都にある場合、2022年4月~2023年3月の給与に適用される「令和4年4月納付分からの東京都保険料額表」を参照します。従業員負担分の厚生年金保険料が31,110円、健康保険料が16,677円である場合はそれぞれ等級区分が前者24・後者21(40歳未満で介護保険料なし)となり、該当する標準報酬月額は340,000円となります。この値は現在の男性給与所得者の標準報酬月額の平均値に近い値であるため、便宜上(3)ではこの値を用いて標準報酬総額を算出します。

(4) 上記(2)に基づいておおよその標準報酬総額を算出

個人の標準報酬月額は給料の増減及び法改正等により変動するため、婚姻期間中の標準報酬総額の厳密な数値を計算することは個人では困難です。もっとも、婚姻期間に応じて「平均的な標準報酬月額」とみなすことができる時期の給与明細または課税証明書を参照することができれば、その月額から婚姻期間中の標準報酬総額を計算することができます。 (2)の例で、当該第2号被保険者が婚姻期間中の年収に大きな変動がなく、賞与については月給の2.5か月分を年2回支給されていたと仮定すると、婚姻期間に応じたおおよその標準報酬総額は以下のようになります。

  5年:340,000 x (12+2.5x2) x 5 = 28,900,000 円

10年:340,000 x (12+2.5x2) x10 = 57,800,000 円

20年:340,000 x (12+2.5x2) x20 = 115,600,000 円

25年:340,000 x (12+2.5x2) x25 = 144,500,000 円

このように、第2号被保険者であった配偶者の婚姻中の標準報酬総額の概算値を算出することができれば、双方の年金加入形態や資産・収入状況に応じた年金分割の計算が可能になります。

2 一方が第3号被保険者であった期間がある場合

(1)3号分割の対象期間

夫婦の一方が2008年4月以降に第3号被保険者であった期間がある場合は、後述の手続によって3号分割を受けることができます。上記2の例で結婚したのが2008年5月以降、仮に妻が婚姻中通して第3号被保険者であったとすると、婚姻期間によって3号分割を受けられるおおよその見込額(月額)は以下のようになります。なお、夫または妻が途中で第3号被保険者に切り替わったり、途中で第1号または第2号被保険者に切り替えた場合は、2008年4月以降に第3号被保険者であった期間は3号分割、その他の期間は合意分割の対象となります。

(a)婚姻期間5年の3号分割見込額

前述の1(3)の5年間分の標準報酬総額概算値に老齢厚生年金給付乗率0.005481 (0.5481%)を掛けた額を12で割った金額が第2号被保険者本人の厚生年金の受給見込月額概算値となります。これをさらに2で割った金額が、3号分割の見込月額となります。(2)(3)(4)についても同様の式で計算します。 28,900,000 円 x 0.005481 ÷ 12 ÷ 2 = 6,600円 (1円未満切り捨て・以下同様)

(b)婚姻期間10年の3号分割見込額

57,800,000円 x 0.005481 ÷ 12 ÷ 2 = 13,200円

(c)婚姻期間20年の3号分割見込額 (2028年5月以降に離婚する場合)

115,600,000円 x 0.005481 ÷ 12 ÷ 2 = 26,400円

(d)婚姻期間25年の3号分割見込額 (2033年5月以降に離婚する場合)

144,500,000円 x 0.005481 ÷ 12 ÷ 2 = 33,000円

上記(a)~(d)は一番計算が容易な「2008年5月以降に結婚して、離婚するまでの間妻がずっと第3号被保険者であった」という仮定に基づく計算方法です。しかし、婚姻時期が2008年5月以前か以後かを問わず妻の第3号被保険者期間が長い場合や、双方の厚生年金加入状況に沿った厳密な計算を行っても見込額にあまり差が出ないと思われるような場合にはこの計算方法を合意分割にも適用できると考えられます。

3 第3号被保険者であった期間がない場合

前述のように、夫婦の一方が第2号被保険者で、他方に(2008年4月以降)第3号被保険者であった期間が存在しない場合は、第2号被保険者の標準報酬総額(双方が第2号である場合は多い方)が合意分割の対象となります。双方が第2号被保険者、または、一方が第1号被保険者で、片方の第2号被保険者との年金支給見込額の差が大きい場合はその差額を合意分割することが公平であるといえます。ただし、後述の情報通知書の記載を確認する前に試算する場合、分割の対象となる標準報酬総額の差や支給見込額の差分の計算が複雑になることは否定できません。

4 50歳以上なら見込額を教えてもらえる

ここで、現時点で50歳以上であり、かつ、厚生年金の老齢基礎年金受給資格を満たしている方(厚生年金加入期間が保険料納付・免除・合算対象期間を合算して10年以上ある方)は、年金事務所に申請すれば情報通知書で年金分割見込額の試算値を教えてもらうことができます。また、年齢を問わず障害年金を受給している方も同様の情報提供を受けることができます。情報通知書の申請手続については、次章で解説します。

5 見込額を知りたい場合は弁護士にご相談下さい

年金分割の見込額については、4に該当する方が情報通知書を申請する場合を除いて、離婚当事者が自身で算出しなければなりません。(情報通知書の発行を受けた場合も、合意分割を行うことが想定されているため、個別の年金分割見込額の計算は当事者が行うことになります。)計算が最も簡単な「結婚している間ずっと夫が同じ会社の正社員で妻が専業主婦」というパターンに該当するケースは現在では少なく、厳密な見込額を算出しようと思えばほとんどの場合、個人でやるにはかなり面倒な計算が必要となります。合意分割を行うべきかの判断も兼ねてご自身や配偶者に対する年金分割の見込額を知りたいという方は、離婚問題に強い弁護士への相談をお勧めします。

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年金分割手続の流れ

年金分割が可能である場合は、離婚協議にあたって年金分割(合意分割)についての話し合いを行うために年金事務所を通して日本年金機構に「年金分割のための情報通知書」を発行してもらうことが必要になります。なお、3号分割のみを行う場合、情報通知書は必要ありません。本章では、情報通知書申請手続及びその後の年金分割手続について解説します。

1 情報通知書申請手続を行う

(1)申請手続の必要書類

年金分割のための情報提供請求書及び以下の書類を最寄りの年金事務所に提出します。情報提供請求書は年金事務所で入手するか、日本年金機構のサイトからダウンロードすることができます。

①請求者の年金手帳または基礎年金番号通知書

②婚姻期間等を明らかにできる書類(戸籍謄本・夫婦それぞれの戸籍抄本・戸籍の全部事項証明書またはそれぞれの戸籍の個人事項証明書のうちいずれか1つ)

なお、事実婚関係にあった夫婦の場合は②に代えて事実婚の事実を明らかにできる書類(住民票等)を提出して下さい。

(2)情報通知書の送付を受けたら

①情報通知書が届いたら標準報酬総額を確認

情報通知書は、交付申請後3~4週間で届きます。情報通知書には、婚姻中に第2号被保険者であった当事者の対象期間標準報酬総額・年金分割対象期間が記載されています。標準報酬総額が多い方を「第1号改定者」といい、相手側に分割する(分与する)側となります。標準報酬総額が少ない方(または存在しない方)を「第2号改定者」といい、相手から分割を受ける側となります。情報通知書の記載を確認した上で前述の見込み額の試算を行う等して、年金分割を行ったほうがよいか否かを考えることになります。

②離婚後に情報通知書を申請する場合

情報通知書の交付について、離婚前と離婚後で扱いに違いがあるため注意が必要です。年金事務所に夫婦一緒に赴いて請求手続した場合は離婚前・後を問わず夫婦それぞれに交付されます。どちらかが単独で請求した場合、離婚前であればその請求者のみに交付されますが、離婚後はそれぞれに交付されます。そのため、配偶者とまだ同居している状態等、自宅に届くことが不都合な場合は郵送ではなく年金事務所窓口受け取りや送付先住所指定を依頼することができます。

2 合意分割の手続

(1) 情報通知書に基づいて分割合意公正証書を作成

合意分割を行う場合は、情報通知書の記載に基づいて合意分割の割合をどうすべきか話し合います。3号分割の対象期間がある場合はその期間を合意分割対象期間から除外します。 分割割合について合意が成立したら、合意内容を記載した協議書(または合意分割に関する合意内容の記載を含む離婚協議書)を公証役場で公正証書として作成します。(公正証書として作成することが必要な理由については(3)参照)

(2) 合意不成立なら家裁に調停を申し立てる

夫婦間の協議で分割割合の合意ができなかった場合は家裁の調停手続を利用することになります。離婚の合意や他の協議事項の合意もできなければ離婚調停、年金の合意だけであれば年金分割調停を申立てることができます。調停不成立の場合は審判に移行して裁判官が職権で定めることになります(厚生年金保険法第78条の2第2項)。審判で定めた事項の通知受領後2週間以内に、当事者の一方または双方が異議を申し立てた場合は審判事項が無効になります(家事事件手続法第286条5項)。年金分割の審判が無効になった場合、またはその他の協議事項と併せて調停不成立・審判無効になっていた場合は離婚を求める側が離婚訴訟(民法第770条1項)を提起することになります。ただし、合意が成立していない事項が年金分割のみである場合、この問題だけのために訴訟を行うのは費用や労力の点で不合理であるため、まず調停や審判を成立させて離婚を成立させ、年金分割については離婚後に協議を継続させる方法をとる当事者も多いです。

このあたりの実務の話は、本にも書いていないところですので、弁護士にご相談下さい。ウカイ&パートナーズ法律事務所では、年金分割の相談につき、初回に限り30分無料でご相談を受けております。お気軽にご相談下さい。

(3) 年金事務所で標準報酬改定請求書を提出

①請求手続の必要書類

離婚成立の翌日から起算して2年以内に、標準報酬改定請求書に以下の書類を添えて最寄りの年金事務所に提出します。
参照:「離婚時の年金分割について」日本年金機構 p3

(A)請求書に個人番号を記入した場合は個人番号カード、基礎年金番号を記入した場合は年金手帳または基礎年金番号通知書

(B)婚姻期間などを証明できる書類(戸籍謄本・夫婦それぞれの戸籍抄本・戸籍の全部事項証明書またはそれぞれの戸籍の個人事項証明書のうちのいずれか1つ

(C)請求日前1か月以内に作成された、当事者双方の生存を証明できる書類(戸籍謄本・それぞれの戸籍抄本・戸籍の全部事項証明書・それぞれの戸籍の個人事項証明書・住民票のいずれか1つ:(A)に個人番号を記入していれば省略可能)

(D)事実婚関係にある期間の合意分割を請求する場合はその事実を証明できる書類(住民票等)

(E)年金分割の合意内容を証明できる書類(下記アまたはイの中のいずれか1つ)

ア 協議離婚の場合

a 年金分割すること及び按分割合について合意している旨記載し、自らが署名した協議書

b aを公正証書として作成した場合はその謄本または抄録謄本

c 公証人の認証を受けた私署証書

イ 調停・審判・訴訟離婚の場合

a 審判または判決の場合 審判(判決)書謄本または抄本及び確定証明書

b 調停または訴訟上の和解の場合 調停(和解)調書の謄本または抄本

②その他の注意事項

協議離婚の場合、協議書を公正証書として作成していれば年金分割を受ける側が一人で手続することができます。公正証書として作成していなかった場合、当事者二人で年金事務所に赴いて手続する必要があります。なお、「離婚成立日」とは、協議離婚の場合は離婚届(民法第765条)を提出して受理された日付、調停・審判で離婚が決まった場合は調停・審判の成立日、訴訟で離婚が決まった場合は判決が下された日または和解が成立した日を指します。

(4) 合意分割を行う場合は弁護士に相談を

対象期間や分割割合に争いが生じない3号分割と異なり、合意分割は面倒な計算を必要とする上に「按分割合の範囲が2分の1を超えない=第2号改定者が受給する厚生年金額の合計が第1号改定者の受給額を超えてはいけない」という制限があってもなお争いが起こりやすい手続です。合意分割を希望する方、合意分割交渉が進まずに困っている方は是非離婚問題に強い弁護士にご相談下さい。

3 3号分割

(1)合意分割と同時に請求する場合は手続不要

合意分割と同時に3号分割を請求する場合、合意分割の対象期間に3号分割の対象期間が含まれていれば合意分割請求時点で3号分割の請求もなされたものとみなされます。従ってこの場合は改めて3号分割の請求手続を行う必要はありません。

(2)3号分割の手続のみを行う場合合意は不要

年金分割の請求手続として3号分割の請求のみを行う場合はその旨の夫婦間の合意は必要なく、婚姻中に第3号被保険者であった方の当事者が単独で行うことができます。離婚成立後2年以内に、標準報酬改定請求書に以下の書類を添えて最寄りの年金事務所に提出し、標準報酬改定通知書が届いたら手続完了です。
参照:「離婚時の年金分割について」日本年金機構 p3

① 合意分割の必要書類(A)(B)と同じ

② 請求日前1か月以内に作成された、相手方の生存を証明できる書類(戸籍抄本・戸籍の個人事項証明書・住民票のいずれか:①(A)に個人番号を記入していれば省略可能)

③事実婚関係にある期間の3号分割を請求する場合はその事実を証明できる書類(住民票等)

④事実上離婚状態にあることを理由に3号分割を請求する場合はその状態を証明できる書類
(別居先の賃貸契約書、住民票を別居先市町村に移している場合の住民票等)

まとめ

以上に述べたように、合意分割を行う場合には他の財産分与や慰謝料・養育費等の財産的請求事項も絡むためにしばしば協議での合意に至らずに調停や審判手続を経ることになります。また、仮に2分の1の合意分割の見通しが立つ場合でも、3号分割を併用する場合等、見込額の計算自体も複雑なものになります。なお、厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」p32によると、離婚の際の年金分割を受けることによって増える年金額の平均は月3万円程度、3号分割に限れば月6,000円弱となっています。このことから、離婚後の生活の原資として年金分割だけを頼りにするのは得策ではないということもいえます。 ウカイ&パートナーズ法律事務所では、所属する弁護士全員が離婚問題の専門家として年金分割に関するあらゆるご相談にお答えします。当事務所の法律相談は初回30分無料で御利用頂けます。また、当日のご予約も可能で平日夕方のお仕事帰りの時間や土日にもお越し頂けます。「年金分割を受けることができるか」「分割を受けたらどのくらい年金が増えるのか」等、年金分割のことで疑問やお悩みがありましたら是非、当事務所の30分無料法律相談をご利用下さい。

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